【初心者向け】APIとは?身近な事例で学ぶ「サービス連携」の超基本をIT苦手だった私が徹底解説!

「APIって何?」そう思っているあなたへ — ITが苦手でも大丈夫!
「API(エーピーアイ)」って何?
Webサイトやアプリを使っていると「API連携」という言葉を見かけることがあります。
難しそうに感じるかもしれませんが、仕組みを知るとデジタルツールがもっと便利に使えるようになります。
なんだか専門用語っぽくて、「難しそう」
「私には関係ないや」と、ついつい敬遠しがちですよね。
私もそうでした。
今のDX推進の仕事に就くまで、テクノロジーとは無縁の世界にいたんですから。
でも、ノーコードツールで業務アプリを作ったりする中で、「API」という存在が、実は私たちのデジタルライフを驚くほど便利にしてくれている「縁の下の力持ち」だと気づきました。
この記事では、「APIって一体何?」という疑問を、ITが苦手な方でもスッと理解できるように、身近な例え話や具体的な活用事例を交えながら、とことん優しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「API、なんだか身近に感じてきたかも!」と思っていただけるはずです。
APIを知れば、あなたの「デジタル体験」はもっと便利になる!
今の時代、たくさんのWebサービスやアプリが溢れていますよね。
それらがまるで友達のように手を取り合って、私たちに便利な機能を提供してくれている裏側には、実は「API」という仕組みが隠れています。
APIを知ることは、私たちが日頃使っているデジタルツールの「なぜ?」を理解し、もっと賢く、もっと快適にテクノロジーを活用していくための大切な第一歩になるんです。
さあ、一緒にAPIの世界を覗いてみましょう!
APIの仕組みをレストランの注文に例えて解説
「API」という言葉を聞くと、プログラムのコードがずらっと並んでいるような、複雑なイメージを持つかもしれません。
でも、安心してください。
「API」の仕組みは、私たちが普段、ごく自然に利用している「レストランでの注文」とそっくりなんです。
APIは「ウェイターさん」?!注文から料理が届くまで
あなたがレストランに行って、美味しい料理を注文する場面を想像してみてください。
1.お客さん(あなた) — 食べたいメニューを決めます。
2.ウェイターさん(API) — あなたの注文を聞き、厨房に伝えます。
3.厨房(サービス提供元システム) — 注文を受けて、料理を作ります。
4.ウェイターさん(API) — 完成した料理を、あなたの元に運びます。
この一連の流れの中で、ウェイターさんの役割がまさに「API」なんです。
あなたは、厨房の中がどうなっているか、料理人がどんな手順で作っているかを知る必要はありませんよね。
ただウェイターさんに「〇〇が食べたい」と伝えるだけで、美味しい料理が運ばれてきます。
Webサービスで例えると、以下のようになります。
- お客さん(あなた) — 「あるサービスAの機能を使いたい」という要求をするアプリやWebサイト。
- ウェイターさん(API) — サービスAとサービスBの間で情報をやり取りする窓口。
- 厨房(サービス提供元システム) — サービスAのデータや機能を提供しているシステム。
注文内容の決めごと(リクエスト)と、それに対する返答(レスポンス)
レストランのウェイターさんも、お客さんの注文を「〇〇と〇〇ですね」と確認しますよね。
そして、厨房から「〇〇ができました!」と報告を受け、料理を運びます。
APIもこれと同じで、「こんな情報が欲しい」「こんな操作をしてほしい」という「リクエスト(要求)」を受け取ります。そして、その要求に対して「はい、この情報です」
「操作が完了しました」という「レスポンス(応答)」を返します。
このリクエストとレスポンスの「決めごと(ルール)」が明確になっているからこそ、スムーズな連携が実現するのです。
なぜ「レストラン方式」が便利なの?
もしレストランにウェイターさんがいなかったらどうなるでしょう?
お客さん一人ひとりが直接厨房に入って、料理人に「あれ作って」
「これ作って」と指示しなければなりません。
これでは厨房は大混乱になりますし、お客さんは料理の作り方まで知る必要が出てきてしまいます。
APIがあることで、以下のメリットが生まれます。
- シンプル — 複雑なシステム内部を知らなくても、必要な機能やデータを利用できる。
- 効率的 — 各サービスが独自の機能を一から開発する必要がなくなり、既存の機能を活用できる。
- 安全 — 直接システムに触れる必要がないため、セキュリティも保たれやすい。
このように、APIは、異なるサービス同士が安全かつ効率的に情報をやり取りするための「共通言語」であり、「窓口」の役割を担っているのです。
実は毎日使ってる!APIの身近な活用事例5選
「APIがウェイターさん」という例えで、なんとなくイメージは掴めたでしょうか?
ここからは、私たちが普段の生活でどれだけAPIのお世話になっているか、具体的な事例で見ていきましょう。
きっと「あっ!あれもAPIだったんだ!」と驚くはずです。
APIはまさに「IT苦手」さんでも知らず知らずのうちに使っている、身近な存在なんです。
1. SNS連携で活躍!APIのログイン事例
FacebookやX(旧Twitter)、Googleアカウントなどを使って、他のWebサービスやアプリに「新規登録」や「ログイン」をした経験はありませんか?
例えば、新しいECサイトで買い物をする際、「Googleアカウントでログイン」というボタンを押すと、面倒な個人情報の入力なしにすぐに利用開始できますよね。
これは、ECサイトがGoogleのAPIを利用して、あなたのログイン情報や公開されているプロフィール情報を安全に受け取っているからです。
これにより、私たちは複数のサービスでパスワードを使い回すリスクを減らし、スムーズにサービスを利用できるようになります。
2. 地図サービスで活躍!APIの位置情報連携
グルメサイトや不動産サイトなどで、お店や物件の場所を地図で表示しているのを見たことがあるでしょう。
これらのサイトの多くは、GoogleマップのAPIを利用しています。
自分たちで地図システムを一から開発するのは大変ですが、GoogleマップのAPIを使えば、簡単に地図機能や場所の検索機能、ルート案内などを組み込むことができます。
ユーザーは使い慣れたGoogleマップの操作感で、お店の場所をすぐに確認できるため、利便性が格段に向上します。
3. 決済で活躍!APIと支払いサービス
オンラインで買い物をするとき、クレジットカード情報や住所を入力する代わりに、Amazon Payや楽天ペイ、PayPalなどの支払いサービスを利用することはありませんか?
これらの支払いサービスは、各ECサイトとAPIで連携しています。
ECサイトは支払いサービスに「〇〇円の請求をお願いします」とリクエストを送り、支払いサービスは「決済完了しました」とレスポンスを返します。
これにより、私たちは毎回クレジットカード情報を入力する手間が省け、より安全かつスピーディーに買い物を楽しむことができます。
4. 天気情報で活躍!APIとリアルタイム表示
スマートフォンに入っている天気予報アプリや、Webサイトで天気情報を確認するとき、最新の気温や降水確率が瞬時に表示されますよね。
これは、天気予報を提供する専門機関が公開しているAPIを、アプリやWebサイトが利用しているからです。
APIを通じて、リアルタイムの気象データを取得し、それをユーザーが見やすい形で表示しています。
もしAPIがなければ、アプリごとに気象庁の情報を直接解析したり、手動で入力したりする必要が出てきてしまい、効率が悪くなってしまいます。
5. AIチャットで活躍!APIと自動応答
最近、Webサイトで「何かご質問ですか?」と話しかけてくるチャットボットを見かけることが増えました。
AIを使ったチャットボットの多くは、ChatGPTなどの大規模言語モデルのAPIを利用しています。
ユーザーが入力した質問をチャットボットがAPIを通じてAIに送り、AIが生成した回答をAPI経由で受け取って表示します。
これにより、企業は顧客からの問い合わせに24時間対応できるようになり、ユーザーはいつでも疑問を解決できる利便性を享受できます。
これらの事例からもわかるように、APIは私たちのデジタルライフを、よりシームレスで便利なものにしてくれる重要な役割を担っているのです。
APIがもたらすメリットとデメリット — 知っておきたいこと
APIは私たちのデジタル生活を豊かにしてくれる素晴らしい技術ですが、どんなものにも良い面とそうでない面があります。
APIのメリットとデメリットを理解しておくことで、より賢く、安全にテクノロジーを活用できるようになります。
ITが苦手な私でも、この視点を持つことで、Webサービス選びや業務改善のヒントを見つけられるようになりました。
APIのメリット — 開発効率アップ、セキュリティ向上、新しいサービスの創出
- 開発効率の大幅アップ
ゼロからすべてを開発する必要がなくなります。
例えば、地図機能が必要なWebサイトを作る際、GoogleマップのAPIを使えば、地図を一から作る手間が省け、その分、サイトの他の機能開発に集中できます。
これにより、サービス提供までの時間短縮とコスト削減につながります。 - セキュリティの向上
APIを通じて連携する場合、サービス提供元は直接システムにアクセスさせるのではなく、必要な情報や機能だけを限定して公開します。
これにより、無関係な情報が漏洩したり、システムが誤操作されたりするリスクを減らせます。
例えば、支払い連携の例のように、自分のクレジットカード情報を直接ECサイトに渡さず、支払いサービスを経由することで、情報漏洩のリスクを軽減できます。 - 新しいサービスの創出(イノベーションの加速)
既存のサービス同士がAPIで連携することで、これまでになかった新しいサービスや機能が生まれます。
例えば、フリマアプリと配送サービスがAPI連携することで、出品から発送までの手続きがスムーズになるなど、ユーザーにとって新しい価値が提供されます。
APIのデメリット — API連携の依存性、仕様変更への対応、セキュリティリスク
- API連携の依存性
あるサービスが別のサービスのAPIに依存している場合、連携先のサービスでトラブルが発生したり、APIの提供が停止されたりすると、自社のサービスも影響を受ける可能性があります。
例えば、天気予報アプリが特定のAPIに依存している場合、そのAPIのサーバーがダウンすれば、アプリも天気予報を表示できなくなります。 - 仕様変更への対応
APIを提供する側が、APIの仕様(データの形式や利用方法など)を変更することがあります。
その場合、APIを利用している側も、それに合わせて自社のシステムを修正しなければなりません。
これは、特に大規模なサービス連携を行っている場合に、大きな手間やコストとなることがあります。 - セキュリティリスク
メリットとしてセキュリティ向上を挙げましたが、APIの設計や管理が不適切だと、逆にセキュリティホールになる可能性があります。
不正なアクセスや情報漏洩を防ぐためには、APIの提供側も利用側も、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
例えば、APIキーの厳重な管理などが挙げられます。
デメリットも理解した上で、APIを賢く利用していくことが、これからのデジタル社会を生き抜く上で重要になります。
APIを理解すると「デジタル疲れ」が減る?!
ここまでAPIについて学んできて、「なんだか難しそう」という気持ちは少しは和らいだでしょうか?
私自身、APIの仕組みを理解するまでは、Webサービスが「どうしてこうなるんだろう?」とモヤモヤすることがよくありました。
でも、APIの概念を知ってからは、そのモヤモヤが減り、むしろ「デジタル疲れ」が軽減されたように感じています。
APIの知識で、Webサービス選びがもっとスムーズに
私たちは日々、新しいWebサービスやアプリに出会います。
「これ便利そう!」と思って試してみても、いまいち使いこなせなかったり、他のツールとの連携がうまくいかずに結局使わなくなってしまったり…という経験はありませんか?
APIの知識があると、サービスを選ぶ際に「このサービスはどんなAPIを公開しているのかな?」
「他のサービスと連携できるかな?」という視点を持てるようになります。
例えば、普段使っている家計簿アプリと、新しく使いたい銀行のオンラインサービスがAPI連携していれば、手動で入力する手間が省けて、よりスムーズに管理できますよね。
API連携の有無やその内容をチェックすることで、自分のライフスタイルや仕事に本当に役立つサービスを見極める力が養われます。
「このサービス、API連携できるかな?」という視点が生まれる
私も以前は「こんな機能があったらいいのにな」と思うことがあっても、「どうせ無理だろうな」と諦めていました。
しかし、ノーコードツールや業務効率化に触れる中で、多くのサービスがAPIを公開しており、それらを組み合わせることで、自分が欲しい機能を実現できる可能性があることを知りました。
例えば、Googleスプレッドシートと会計ソフト、メール配信サービスなどをAPIで連携させれば、顧客リストの更新からメール送信、会計処理までを自動化できるかもしれません。
このような「サービス連携」の可能性に気づくことで、「これはAPIで解決できるかも!」という発想が生まれるようになります。
テクノロジーを「使いこなす」第一歩に
「API」は、テクノロジーを「ただ使う」のではなく、「使いこなす」ための強力なツールです。
「難しそう」と敬遠していたテクノロジーが、実は私たちの生活をより豊かに、より効率的にするための「便利な道具」だと気づかせてくれます。
私も、当初は「テクノロジーとは無縁の世界」にいましたが、WordPressでWebサイトを作ったり、ChatGPTなどのAIツールを使ったり、AppSheetで業務アプリを作ったりする中で、テクノロジーが「わたしにも使える」という自信につながりました。
APIの理解は、まさにその「わたしにもできた!」という実感を得るための大切な一歩となるでしょう。
【まとめ】APIはデジタル社会の「縁の下の力持ち」
この記事では、APIとは何か、そしてそれが私たちの身近でどのように活用されているのかを、レストランのウェイターさんに例えたり、具体的な事例を挙げたりしながら、できる限り分かりやすく解説してきました。
APIは、私たちのデジタル体験を支える存在
APIの仕組みを理解すれば、Webサービスの選び方が変わり、日々の作業がもっとスムーズになります。
難しく見えた技術が、身近で頼れる「道具」に変わる体験は、ITに苦手意識のある方こそ感じられるものです。
これからも、「わたしらしいテクノロジーの使い方」を一緒に見つけていきましょう。
もっと便利に、もっと楽しく、テクノロジーを活用するために
このブログ「Tech Palette」は、「テクノロジーを、わたしらしく。」というコンセプトで、AIツールやSaaS、ノーコードなどの“ちょっと気になるテクノロジー”を、暮らしや仕事に役立つやさしい言葉で届ける情報メディアです。
APIの知識は、まさに「自分に合った色を選ぶように、テクノロジーも“わたしらしく”」活用していくための大切な基礎知識です。
これからは、Webサービスを見る目が少し変わるかもしれません。
「このサービス、API連携できるかな?」
「どんな情報がやり取りされているんだろう?」
そんな視点を持つことで、あなたのデジタルライフはもっと便利に、もっと楽しく、そしてもっとあなたらしく彩られていくはずです。
今回のAPI解説が、あなたがテクノロジーと上手に付き合い、自分のペースで未来を彩るヒントになれば幸いです。
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